【はげの種類】
9つの症状をわかりやすく解説

一言で「ハゲ」といっても、遺伝的要素が強い薄毛や、一時的な薄毛など、はげの種類によって症状は様々です。

AGA(男性型脱毛症)

AGAの男性男性型脱毛症(AGA)は、一般的に30~40代から発症する脱毛症です。

男性の薄毛の9割以上が、このAGAが原因です。

AGAが発症すると、毛髪が充分に成長する前に抜け落ちてしまうため、全体的に細くて短い毛の割合が多くなり、やがては産毛のような毛ばかりになります。

AGAの症状(薄毛のタイプ)

AGAが発症した後、どのように薄毛が進行するかは人それぞれです。

前頭部(生え際)と頭頂部(つむじ周り)は、AGAの影響を受けやすいので、

  • そり込み部分の薄毛(M字はげ)
  • つむじの薄毛(O型はげ)
  • おでこの薄毛(U字はげ)

の3つのタイプに分かれて進行します。

剃り込みの薄毛(M字ハゲ)

M型額の両サイドから頭頂部に向かって、「M」の形に後退するAGAの症状です。

M字ハゲは、他のハゲ方よりも見栄えが良いと言われる反面、最も治りにくいハゲ方とされています。

つむじの薄毛(O型ハゲ)

O型頭頂部(つむじ)から円形状に髪が薄くなるAGAの症状です。

正面から見るだけでは、つむじハゲの進行に気がつきにいので、発見が遅れてしまうことも多いです。知人や家族から指摘されて初めて気がつくケースも多いので、日頃からチェックすることが大切です。

おでこの薄毛(U字ハゲ)

O型生え際が頭頂部へむかって後退するAGAの症状です。

おでこハゲは隠したり、誤魔化したりするのが難しいため、精神的な苦痛が大きいハゲ方と言えます。

つむじハゲと並んで日本人に多いハゲ方で、M字ハゲと同時に進行することも多いです。

若ハゲはAGAが原因

10~30代で薄毛が進行する「若ハゲ(若年性脱毛症)」は、AGAが原因である可能性がきわめて高いです。若い年齢にもかかわらず、上でご紹介したM字ハゲ、O型ハゲ、U字ハゲの症状が現れた場合は、ほぼAGAが原因と断定できます。

AGAを改善するためには?

AGAは生活習慣や、ヘアケアの見直しだけでは改善しません

AGA用の育毛剤や、AGA治療薬などの「AGA対策」が必須になります。

詳しくは「AGA」の詳細ページをご覧ください。

脂漏(しろう)性脱毛症

脂漏性脱毛症皮脂の過剰分泌によって、毛穴が詰まってしまう脱毛症です。頭皮がギトギトで油っぽくなります。

間違った対処法をすると、症状が悪化して、かゆみや痛みをともなう「脂漏性皮膚炎」になる可能性があります。

脂漏(しろう)性脱毛症の原因は?

ホルモン異常による、皮脂の過剰分泌

原因としては、「ホルモン異常」による、頭皮の皮脂の過剰分泌です。

脂漏性脱毛症でよく間違われるのは、頭皮を頭皮を清潔に保たないことや、皮脂の取り過ぎによる「頭皮の皮脂過剰」ですが、違う症状ですので混同しないように注意しなければいけません。

皮脂の過剰分泌により常在菌が増殖

頭皮の皮脂過剰によって、皮脂をエサにしている頭皮の常在菌「マラセチア菌」が増殖することも、症状が悪化する原因です。

改善するためには?

規則正しい生活が有効な手段とされています。

また、間違った洗髪は、脂漏性脱毛症を悪化する原因になりますので、正しい洗髪を心がけて、毎日しっかりと毛穴に詰まった皮脂を適度に取り除くことが有効です。

瀰漫(びまん)性脱毛症

瀰漫性脱毛症瀰漫(びまん)とは一面に広がるという意味です。一部ではなく頭全体の髪の毛が薄くなる禿げ方です。

30代後半や、40代の女性に多い症状で、「女性型脱毛症」とも言われています。

男性型脱毛症とは違って、生え際が後退することはありません。

瀰漫(びまん)性脱毛症の原因は?

老化やストレス、パーマやカラーリングなどの過剰なヘアケアや、生活習慣などさまざまな原因が考えられます。過度なダイエットや薬によって休止期を迎える毛が増えることも原因とされています。

改善するためには?

色々な原因が考えられますが、基本的には生活習慣や食生活を見直すとともに、ヘアケアを見直すことで比較的短期間で改善することが多いです。

他にもストレスやダイエットなど、薄くなったきっかけに心当たりがあるようでしたら、考えられる原因はできる限りなくすように努めましょう。

粃糠(ひこう)性脱毛症

粃糠性脱毛症乾いてカサカサしたフケが大量に発生する症状で、頭皮アレルギーの一種です。

フケが毛穴につまり抜け毛を誘発したり、かゆみを伴うケースもあります。

粃糠(ひこう)性脱毛症の原因は?

ホルモンのバランスが乱れてしまい、頭皮の常在菌(マラセチア菌)が増殖することが原因とされています。

しかし、完全に原因が解明されているわけではありません。過度な洗髪や、パーマ、ヘアカラーなどの行き過ぎたヘアケアによって発症することもあるとされています。

改善するためには?

食生活

脂質が多い食事は控えて頭皮の皮脂の分泌を抑制することが有効です。また、ビタミンB群や、食物繊維を多く含む食事を心がけることも有効とされています。

ヘアケア

食生活に注意しながら、頭皮に刺激の少ない天然のシャンプーを使用して、頻繁なパーマやカラーリングを避けるようにしましょう。

頭皮のフケの原因となるカビ(真菌)をしっかりと洗い流し、増殖を抑えることで症状が収まるケースも多いです。フケの発生や、カビの繁殖を抑制する「ミコナゾール硝酸塩」配合のシャンプーも有効とされています。

牽引(けんいん)性脱毛症

牽引性脱毛症ポニーテールやお団子ヘアーの女性に多く見られる症状です。

近年は、男性でも髪を後ろで束ねる髪型も珍しくはありませんので、男性の割合も増加しています。

牽引(けんいん)性脱毛症の原因は?

髪をまとめて強く引っ張っぱることで、頭皮に負担がかかることが原因です。

頭皮への負担は、短期間では分かりませんが長く続けるほど蓄積されてしまいますので、牽引性脱毛症になるリスクは高まります。

改善するためには?

慢性的な脱毛症ではありませんので、頭皮への負担をなくすことで改善します。

しかし、長年にわたり頭皮や毛根にダメージが蓄積されると改善まで時間がかかる場合もあります。

「髪を結ばない日を作る」「なるべく強く引っ張らないように結ぶ」「髪を結ばない髪型に変える」などが有効です。

圧迫性脱毛症(機械性脱毛症)

圧迫性脱毛症圧迫性脱毛症は、頭部を圧迫することで起こる脱毛症です。

「機械性脱毛症」と同義で使われることも多いです。

「前頭部」「後頭部」が薄くなりますので、AGAと症状が似ていますが、AGAのように遺伝的要素はありませんので、誰にでも発症する可能性があります。

圧迫性脱毛症(機械性脱毛症)の原因は?

主な原因は、頭部を強く圧迫することによる「血行不良」です。

身近な物では、ヘルメットや帽子があります。

改善するためには?

頭部を圧迫しない

原因が明確ですので、頭部の圧迫をやめれば自然に治ります。

サイズが合わない帽子やヘルメットを使用している場合は、大きなサイズに変更しましょう。また、長時間かぶり続けずに、こまめに脱ぐように意識することで、症状は緩和できます。

頭皮マッサージ

頭部の血流を改善できる「頭皮マッサージ」が有効です。

頭部を圧迫している時間が長い人ほど、習慣化することで高い効果が期待できます。

老人性脱毛症

老人性脱毛症老人性脱毛症は、主に60歳以上によく見られる脱毛症です。

AGAとは違い、老化現象の一つですので、髪の毛全体が薄くなる傾向にあります。

老人性脱毛症の原因は?

老化による「毛乳頭(毛母細胞)のはたらきの衰え」と、「血行不良」が原因です。

毛乳頭のはたらきが弱まると、毛母細胞が正常に機能するのが難しくなりますので、新しい髪が作られにくくなります。その後、髪が徐々に弱々しくなり、抜け毛が増えてしまいます。

改善するためには?

老化現象のひとつですので、老人性脱毛症を完治することは難しいと言えます。

ただし、食生活で育毛に有効な栄養をとるように意識したり、頭皮マッサージで頭部の血行を促進することで、老人性脱毛症の進行を遅くすることは可能です。

円形脱毛症

円形脱毛症一部の毛が円形状に抜けてしまう病気で、抜ける範囲は10円玉、500円玉、または頭全体に広がる場合もあります。円形脱毛症ができてしまう数も1箇所~複数箇所と様々なケースがあり、個人差が大きい脱毛症です。

円形脱毛症の原因は?

他の脱毛症とは異なり、まったく自覚症状がない場合も多く、原因としてはストレスや、免疫疾患などが考えられます。

 

改善するためには?

基本的には自然に治ります。ストレスを解消することで回復するケースも多いです。なかなか治らない場合は、皮膚科で診断してもらいましょう。

抜毛症(トリコチロマニア)

抜毛症抜毛癖(ばつもうへき)、禿頭(とくとう)病とも呼ばれます。

自分で自分の頭の毛を抜いてしまう癖で、本人が自覚している場合もありますが、無意識のうちに毛を抜いてしまう場合もあるようです。

抜毛症の原因は?

自分で自分の髪を抜いてしまうことが原因ですが、ストレスや、心の病などが関係しているケースが多いようです。

 

改善するためには?

指摘されて治ることもあれば、精神科や心理カウンセリングが必要な場合も少なくありません。

どうしても止められない場合は、精神科や、心療内科に相談しましょう。精神面が落ち着き、抜毛癖が改善した例も多いです。

抜くのを止めた後は、自然に毛が生えてくるのを待つか、症状が重い場合は皮膚科やクリニックに通院することも考えましょう。

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