適度な運動で育毛サポート
【薄毛に効果的な運動は?】
運動が健康に良いことは皆さんご存じの通りですが、健康だけではなく「髪の毛の成長」にもプラスになります。
運動の【育毛効果】
運動の育毛効果は、大きく分けると2つ。
- 全身の血行が促進され、髪の成長を促す
- AGAの原因を抑制する
各項目について以下で詳しく解説します。
【育毛効果1】
全身の血行が促進され、髪の成長を促す
髪が成長するために必要な栄養素は、血液にのって全身へ運ばれます。
血流が悪ければ、「髪の成長に必要な栄養」を毛根まで届けることが難しくなります。運動で全身の血流を改善することによって、毛根までスムーズに栄養を送り届けることができるため、髪の成長に役立ちます。
【育毛効果2】
AGAの原因を抑制する
運動が「AGA」に有効とされる理由は2つ。
- 汗から「DHT」が排出される
- 遊離テストステロンを減らすことで、AGAの原因である「DHT」の生成を抑制できる
これらの理由で、運動がAGAに有効と言われます。
汗から「DHT」が排出される
AGAの原因である「DHT」は、運動時にかく汗からも排出されます。
ただし、薄毛を改善するほどの排出量ではありません。
運動することで得られる「血行促進作用」にプラスして得られるメリットとして考えましょう。
汗以外にも、尿からも排出されますので、運動前に利尿作用のある「緑茶」などの飲み物を飲むことで、「DHT」の排出機会を増やすことができます。
「遊離テストステロン」を減らすことで、「DHT」の生成を抑制
AGAは、男性ホルモン「テストステロン」と毛乳頭の「5αリダクターゼ」によって「DHT」が生まれることで発症→進行します。
「5αリダクターゼ」と結びつく「テストステロン」は、総男性ホルモン量のわずか1~3%の血中に存在する「遊離テストステロン」のみです。
この「遊離テストステロン」が細胞膜を通り「5αリダクターゼ」に出会うことで「AGA」が進行しますが、運動することで血中の「遊離テストステロン」を減らすことができるため、AGAに効果が期待できると考えられています。
遊離テストステロンが減る理由
運動すると、糖をエネルギーとして使用するため血糖値が下がります。
血糖値が下がると血中の「インスリン(※)」のレベルが下がります。
※「インスリン」は、血糖値が上がったときに、血糖値を下げるために分泌される物質です。血糖値が下がった状態では「インスリン」は分泌されません。
血中のインスリンレベルが下がると、「SHBG(性ホルモン結合タンパク)」と呼ばれる物質が多く分泌されます。
このSHBGが、遊離テストステロンと結合すると、細胞膜を通り抜けることができなくなります。つまりSHBGが多いほど、5αリダクターゼと出会うことができる「遊離テストステロン」が減ります。
まとめ
- 運動する
- 糖分をエネルギーとして使う
- 血糖値が下がる
- インスリンのレベルが下がる
- 性ホルモンSHBG(結合タンパク)のレベルが上がる
- SHBGが遊離テストストロンと結合する
- 遊離テストストロンの量が減り、「DHT」の生成量が減る
- AGAの進行が遅くなる
運動の【種類】
運動には、ランニングやウォーキングなどの「有酸素運動」と、筋トレや短距離走などの「無酸素運動」があります。
【運動の種類1】
有酸素運動
有酸素運動は、ウォーキングやジョギング、水泳のように、軽め~中程度の負荷を継続して筋肉にかける運動です。
運動を始めると、最初は血中の「糖質」や「脂質」をエネルギーとして利用しますが、20分を超えたあたりから、「脂肪」をエネルギーとして使い始めます。
脂肪をエネルギーとして使うためには、酸素が不可欠なため、酸素を取り入れながら脂肪を燃焼する運動を「有酸素運動」と呼びます。
有酸素運動の種類
- ジョギング
- ウォーキング
- サイクリング
- 水泳
- ラジオ体操
- エアロビクス
- ピラティス
- ヨガ
- エアロバイク・・・など
【運動の種類2】
無酸素運動
無酸素運動は、酸素を使わずに行う短時間の運動です。
筋トレや短距離走のように、短時間で筋肉に大きな負荷をかける運動で、「血中の糖質」や「筋肉の糖質」をエネルギーとして使います。
無酸素運動の種類
- 腕立て伏せ
- スクワット
- ベンチプレス
- 短距離走・・など
筋トレをするとハゲるって本当?
筋トレをするとテストストロンの量が増加しますが、禿げることはありません。
「筋トレ=禿げ」と考えられているのは、男性ホルモンの量が増加することにより、AGAの原因である「DHT」の生成量が増えるためと言われていますが、筋トレによって増えたテストステロンの大半は、そのまま筋肉で消費されますので「DHT」の生成量に大きな影響を与えることはありません。
育毛に効果的な運動は?
有酸素運動と、無酸素運動のどちらも育毛には有効です。
- 有酸素運動:血流改善
- 無酸素運動:AGA対策
有酸素運動は、酸素を体に多く取り入れて使うことで「血流の改善」に効果的な運動です。
無酸素運動は、酸素を使わずに血中の「糖質」を多く使うことで、AGAの原因である「DHT」の生成を抑制することができます。(※詳しくはページ上部の「遊離テストステロンを減らすことで、DHTの生成を抑制」で解説しています。)
「無酸素運動10分」→「有酸素運動20分~」
まずはスクワットや腹筋などの「無酸素運動」を約10分程度続けます。先に「無酸素運動」をすることで、あとの「有酸素運動」の効果が高まります。
10分の「無酸素運動」を終えたあとは、20分以上の軽い「有酸素運動」をはじめましょう。運動の種類は、「ウォーキング」や「ジョギング」が理想です。外に出たくない場合は、ラジオ体操などの「動的ストレッチ」でもOKです。
無理をする必要はありませんので、深い呼吸で、酸素をたっぷり体に取り込みながら運動を心がけましょう。
- 10分程度の無酸素運動(腕立て伏せ、スクワット、ベンチプレス、短距離走・・など)
- 20分~40分程度の有酸素運動(ジョギング、ウォーキング、サイクリング、水泳、ラジオ体操、エアロビクス、ピラティス、ヨガ、エアロバイク・・など)
自分に合った運動を組み合わせて毎日続けましょう。
「用事の帰りに一駅歩く」、「自転車で通勤する」、「TVCMの間に腹筋する」など、ご自身の生活のなかで自然に運動を組み込むこともできますので、自分に合った運動プログラムを見つけて実践してみましょう。
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