加齢でハゲるのは、毛包幹細胞と17型コラーゲンがキーでした

私たち人間は加齢とともに毛が薄くなります。

今まで加齢でハゲる原因は、毛サイクルを繰り返すことによる細胞分裂の回数に限界がくるためや、男性ホルモンが増加するためなど、様々な説がありましたが、今回東京医師医科大学の研究グループによって加齢でハゲる仕組みが解明されました。

この解明結果は、2015年2月5日付の米科学誌サイエンス(Science)に発表されて世界中で話題になり、5日のニュースでもたくさん報道されていましたので目にした方も多いのではないでしょうか。

加齢でハゲる仕組み解説

毛をはやす毛包は、幹細胞を中心とした以下のような「幹細胞システム」を構築しています。

・毛周期の進行 → 幹細胞が分裂 → DNAのダメージが蓄積 → 自己複製と、毛になる細胞を供給

幹細胞が分裂して毛を生やすための細胞を正常に生み出すときには、「17型コラーゲン」なるものを分解する必要があります。この17型コラーゲンが消失してしまうと毛包幹細胞の幹細胞性が喪失してしまい、毛になる細胞を供給できなくなるのです。

そして、幹細胞性が喪失してしまうと(簡単に言うと細胞が死んでしまった状態になる)、幹細胞がフケやアカとなって脱落してしまいます。

そして、毛包はどんどん小さくなっていき、やがては生えてこなくなってしまうのです。この幹細胞を中心とした「毛包の老化プログラム」が解明されたのです。

つまり、毛が生えるためのキーとなるのは毛包幹細胞の幹細胞性に深く関係する「17型コラーゲン」の消失です。消失を防ぐことが出来れば加齢とともに毛包が老化することなく、正常な毛サイクルに基づいて太く強い毛が生えてくるのです。

簡単に言うと、コラーゲンの一種がなくなって、毛を生やす細胞が死んでしまうということですね。

はげに悩む男性としては、なんとしても17型コラーゲンの消失を防ぎたいところですが、困ったことにこの薄毛改善のキーとなるはずの17型コラーゲンは、摂取することも、塗って補うことも出来ないとのこと。つまり現状では17型コラーゲンを補給して加齢によるハゲの進行を止めることは出来ないことになります。

しかし、既に遺伝子を組み換えたマウスの実験では、体毛が減るのを抑えることに成功しているようなのです。また、研究グループは動物実験を繰り返し、数年内に人間での臨床実験に結びつけたいと発表しています。

仕方のないものと半ばあきらめていた加齢による薄毛がなくなる日も近いのかもしれませんね。研究の成功と、続報に期待したいものです。

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