【AGA治療】とは?
気になる「効果」や「副作用」についても解説

AGA治療

AGA治療とは、「男性型脱毛症(AGA)」を治すために行う治療です。

医学的にAGAを「治す」ことができるため、現在一番有効なAGA対策方法とされています。

AGA治療にはどんな方法がある?

AGA治療の方法

現在のAGA治療方法は、

  • AGA治療薬
  • AGAメソセラピー(育毛メソセラピー)

の2種類です。

AGA治療薬

AGA治療薬AGAの進行を「止める」または「遅らせる」ことができる薬です。

飲むタイプの「内服薬」と、頭皮に塗るタイプの「外用薬」の2種類があります。

服用するタイプでは「プロペシア」、外用タイプでは「ミノキシジル」が最も有名です。

内服薬のみの服用が一般的ですが、AGAの進行度合いによって「内服薬+外用薬」の治療を推奨する医師も多いです。

AGAに最も効果が期待できるのは内服薬ですので、外用薬のみの治療は一般的ではありません。

AGAメソセラピー(育毛メソセラピー)

AGAメソセラピー専用の注射器を使って頭皮に直接「成長因子(グロースファクター)」を注入する方法です。

AGAメソセラピーによっては、フィナステリドやミノキシジルなどの「発毛に有効な成分」や、ビタミンやアミノ酸なども注入する薬液に含まれることもあります。

AGA治療はどこで受けるの?

AGA治療はどこで受ける?

クリニック

AGAクリニックでは、治療薬の処方だけではなくビタミン剤やサプリメントなどを含めたトータル的にAGAを治すための治療が受けられます。

最近では、クリニック独自に調合した治療薬を処方するクリニックも増えています。

治療薬の場合は、多くのクリニックは「血液検査」で健康状態を確認してから処方しますので安全性が高いです。個人の症状に会わせて処方する薬を提案してくれるのもクリニックの特徴です。

AGAメソセラピーもクリニックで受けることができます。

皮膚科

皮膚科ではAGA治療薬を服用する治療法しか行っていません。

主にプロペシアの処方によるAGA治療が多く、AGAメソセラピーは基本的に受けることができません。

個人輸入

個人で海外からAGA治療薬を輸入する、または個人輸入代行を利用して入手することができます。

価格が安く、通販のようなお手軽さがありますが血液検査を受けずに服用することになりますので、健康被害のリスクは高くなります。どんな副作用が起こってもすべて自己責任になりますので、あまりオススメしたくない方法です。

AGA治療の効果は?

AGA治療の効果

AGA治療薬の効果

内服薬による治療は、AGAの原因「DHT」を医学的に作らせないようにする治療方法です。

DHTは、「5αリダクターゼ」と呼ばれる頭皮の毛乳頭に存在する還元酵素と、男性ホルモン「テストステロン」によって作られます。

作られたDHTが、ヘアサイクルを乱して「成長期」を短縮するのがAGAのメカニズムですので、DHTが作られなければ、ヘアサイクルは正常時に戻りますので、再び成長期が長くなります。

一方、外用薬の治療は、頭皮の血行を促進し発毛を促すことでAGAの進行を遅くする効果が期待できます。

自分にどれくらい効果があるかは分からない

効果には個人差があり、およそ8割の人が発毛を実感できるとされています。

薄毛の改善率は、「遺伝要素」や「AGA発症から経過した年月」によって左右されるため、結局は飲んでみないとどれくらい効果があるか分からないのが現状です。

遺伝子検査で調べることもできる

クリニックが実施している遺伝子検査で「アンドロゲンレセプター」の感受性を調べることで、自分がどれだけAGAになりやすいかを調べることができます。

アンドロゲンレセプター感受性が高い人ほどAGA治療薬の効果を実感しやすいため、AGA改善率をはかる指標とされています。

AGA治療薬の効果の目安

AGA治療薬は、使い始めてからの期間によって効果の現れ方が違います。

目安としては、

  • 使用開始~3ヶ月:髪が増えることはあるが、大きな変化がないことが多い
  • 3~6ヶ月:髪の変化が一番分かりやすい。一番強く効果を実感できる期間
  • 6~12ヶ月:緩やかな効果が続く
  • 12ヶ月~:目立った変化が見られなくなる。1年以降は毛量を維持する治療になる

このような効果の現れ方をする人が多いです。

AGAメソセラピーの効果

成長因子(グロースファクター)を頭皮下に注入することで、髪の毛を作る「毛母細胞」 や「毛乳頭」のはたらきが活性化され、発毛を促します。

薬液に配合されている成分によって、他にも様々な効果が期待できます。

  • ミノキシジル:血管を拡張し、血流を改善
  • フィナステリド:DHTの生成を抑制
  • ヒアルロン酸:保湿、毛細血管の拡張
  • ビタミン:髪の成長をサポート
  • 銅ペプチド:DHTの生成を抑制、毛母細胞の活性化

治療期間

最低3ヶ月はかかる

AGA治療を始めてから、効果が現れるまでには早くても3ヶ月かかります。

AGA治療は「生涯治療」

AGA治療は、治療している間だけ効果があります。

やめるとAGAが進行してしまいますので、効果を維持するためにはその先もずっと続ける必要があります。

通常の病気と違って治療に終わりがありませんので、治療の終了は自分で決めることになります。

副作用はある?

副作用

AGA治療薬、メソセラピーともに副作用があります。

AGA治療薬の副作用

AGA治療薬を服用したときに起こる代表的な副作用には、

  • 勃起不全
  • 精力減退
  • 射精障害
  • 胃の不快感
  • めまい・動悸

などがあります。他にも「肝機能障害」など重大な副作用も報告されています。

副作用が起こる確率は、薬の成分によっておよそ6~9%。かなり高い確率ですが、疑似薬をつかったプラセボの実験でもおよそ6%が副作用を訴えたと報告がありますので、実際にはごくわずかと考えられます。

AGAメソセラピーの副作用

AGAメソセラピーの副作用に関しては、ほとんどないという見解が有力です。

しかし、日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」では、「安全性は決して十分に検証されているとはいえない」と記載されています。

このことからも、絶対に副作用が起こらない保証はないことが分かります。

治療でAGAは完治する?

AGAは完治する?

残念ながら、「完治」はしません。

というのも、AGAが発症するかどうかは「遺伝」による影響がとても強く、親、または祖父母、その祖先から受け継いだ遺伝子によって決められています。

AGAが発症して、どれくらいハゲるかまでも遺伝子で決められているのです。

つまり、「完治」するためには、生まれたときから決まっている「ハゲの遺伝子」を変えることでしかできないのです。

AGA治療=AGAの進行を遅らせる治療

AGA治療は、この遺伝子によって決められたAGAの「進行を遅らせる」または、「ストップする」ための治療ですので、薄毛が改善したとしても、治療をやめてしまうと薄毛はまた進行します。

そのため、AGA治療は障害治療です。

治療に終わりがありませんので、終了も自分で決めることになります。

AGA治療にかかる費用は?

AGA治療の費用

AGA治療薬の費用

クリニックでは、治療薬を服用する前にかかる費用として、

  • 初回診察代金(初診料):3,000~5,000円程度
  • 血液検査:1回5,000円~10,000円程度

かかります。

薬の代金は毎月およそ6,000~8,000円程度です。

AGAメソセラピーの費用

AGAメソセラピーは、1回あたり50,000~100,000円と高額です。

1回でも効果を実感する人もいらっしゃるようですが、月1回の注射を半年かけて6回受けることを推奨するクリニックが多いです。

メソセラピーを受ける方のほとんどは、AGA治療薬も服用しますので、上記の金額にAGA治療費をプラスした費用がかかります。

AGA治療の将来性に期待

AGA治療の将来性

現在の技術では、AGAを完治することができず、進行をストップするのが限界。

しかし、毛根再生や遺伝子治療の研究は進んでいますので、将来はもっと画期的な治療方法が主流になり、AGAが完治する時代が来る可能性はあります。

最近のニュースでは、2018年6月に理化学研究所などが、毛包を培養して植える「毛包器官再生医療」を確立したとの発表がありました。

患者から採取した少しの細胞から5000~10000本分の毛包を培養し、薄くなった頭皮に移植する治療ですので、この技術が実用化されればAGA治療に革命が起きると考えられています。

2020年をめどに実験を繰り返して実用化を目指すとのことですので、将来AGAに悩む人がいなくなる可能性までありますね。

しかし、実際に私たちが毛包器官再生医療を受けれるようになるのは、まだまだ先の話ですので、まずは今できるAGA治療にしっかりと取り組むのが賢明です。


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